“モーショングラフィックス”ってなんじゃらほ?
※今回はGIF動画を大量に貼り付けたのでページが重いかもしれません。あしからずご了承ください。
それにしても、いやー、とんでもなかったですね、最近アイマス動画界隈を震撼させたこちらの合作動画。
こういう演出って『モーショングラフィックス(MG)』って言うんですってね。
Motion Graphics
従来のグラフィックデザインに、動きや音を加えたもの。写真やイラストなどの静止画像や、ロゴや文字、図形などのデザインといった素材に動きをつけることで動画に加工する。動画である映像表現と静止画像のグラフィックデザインの中間に位置する表現方法だといえる。
モーショングラフィックスとは、映像表現の手法の一つである。従来の静止画としてのグラフィックスデザインに動きや音を加え、映像の形態を取った視覚表現である。MG等と略される。
mad制作においてはflash時代からメジャーな手法で、TVの製作でも用いられています。TV番組やゲームのタイトルが出てくるシーンもモーショングラフィックスだそうで。
テレビ番組が始まるときに1〜30秒ぐらい番組タイトルのムービーがあったりします。あれなんかはまさにモーショングラフィックスです。
概要に関してはid:GilCrowsさんのところが詳しいですね。例として『とらドラ!』のOPが挙げられています。
・参照:最近ニコ動でモーショングラフィックスが注目され始めてる? - GilCrowsのペネトレイト・トーク
他にも、有名なflash等のアニメーション動画もモーショングラフィックスの枠に括られるようです。
ということは、いわゆる『静止画MAD』もその範疇に入るようですね。
ふむふむ……つまるところ、画(グラフィック)を手動で動かす(モーションさせる)から「モーショングラフィックス」ということでしょうか。アイドルマスターMADでは画が元々動いている(踊っている)ため、確かにこういった形式の動画が主流とは言えないのですが、それでも多数の名作モーショングラフィックスMADが作られています。
というわけで今回は、モーショングラフィックス演出を用いたアイマス動画を色々見ていく中でこの演出手法を勉強してみましょう。
それではいってみます。
○しょじょんP
アイマス動画界隈におけるモーショングラフィックスの第一人者といえば、やはり冒頭の合作動画にも参加しているしょじょんPでしょう。
短い時間の中にありったけの楽しさを詰め込むその手腕! アイマス動画を普段観ない人にもおすすめできる傑作を多数作っている名動画製作者です。
モーショングラフィックスでアイドルの画をテンポ良く浮かび上がらせつつも、決して「踊り」を排さず、バランスよく動きを出していくことで動画に『快』を与えています。
○アイドルマスター 「Hello」
同じく合作に参加しているお茶Pの、ニコニコ生放送のOP動画。
お茶PやしょじょんPが放送している『ニコマスモーショングラフィックス部』はこちらから。
・参照:ニコマスモーショングラフィックス部-ニコニコミュニティ
○【アイドルマスター×pop'n music】凛として咲く花の如く
スタイリッシュな作品作りをするデボPの話題作です。画が、華が、アイドルが舞い画面を埋め尽くします。
「アイドルマスターの映像・画は踊ってこそ」……ではなく、こういう使い方もできるというのは、つまりアイマス映像の可愛さ・美しさ、有り体に言うと出来の良さが素晴らしいからなのでは。
○【アイドルマスター】Dancin' All Night_【静止画MAD風】
サイケで美麗な虹彩の動画を得意とするしちやんPによる静止画MAD風の動画です。大好き。
こうして『モーショングラフィックスを見てみる』という視点で鑑賞すると、flash時代からの動画の進化の系譜が見えてくる気がします。
○アイドルマスター 「ManyColors」
GilCrowsさんの所でも紹介されていますね。「野生のノエビア」とも賞賛される、ekaoPの作品。アイドルマスターのゲーム映像は一切使われていません。完全に影絵のみの動画。色がアイドルと交錯していきます。
モーショングラフィックス動画はいかにして画を魅せるかが主眼になるので色彩豊かな作品になりやすい?
○アイドルマスター っぽいフォントを作ってみた M@STER FONTS PV
「影絵のみ」というのであればこちらも。
この動画もモーショングラフィックスに含まれるのでしょうか。異能の動画製作者えこPによる、アイドルの影絵を動かした超ハイセンスPV。
この一つ一つの影はフォント。つまり『文字』であるわけで、もしかすると『キネティックタイポグラフィー』に片足の爪先を突っ込んでる?*1
○“キネティックタイポグラフィー”もモーショングラフィックスの一種らしい。
どうやら、文字を画として扱った『キネティックタイポグラフィー』動画もまたモーショングラフィックスの一種のようですね。
Kinetic Typographyとは、映像による表現手法のひとつである。または、そのような表現が用いられた動画のジャンル名。モーショングラフィックス(MotionGraphics)の一手法。
文字を画として扱ったモーショングラフィックス……それこそ上記の『とらドラ!』OPをはじめとして、文字を画像として扱った数々の演出を見ていただければお分かりでしょう。
代々木ゼミナールのCMなんかが有名。
アイマス動画でいうと、やっぱり『舎利禮文』でしょうか
■フォントのみで挑戦してみたPV。人は踊りませんが字は躍る。
舎利禮文(しゃりらいもん)【初音ミク×M@STER_fonts Pv】 by az (機能美p) VOCALOID/動画 - ニコニコ動画
突きぬけまくった発想、そして恐ろしいまでのテンポの良さ。
こちらも是非
これもまたモーショングラフィック? ノベルで紙芝居で動画。
というわけで『モーショングラフィックス』を用いたアイマス動画でした。思い返すとflash時代には主流だったこの方式がアイマス動画ではそれほど用いられず、しかし時たまこういう傑作が出てくるというのも面白い現象である気がします。
いずれにしろ、踊りを前面に押し出したり演出を前面に押し出したり出来るのもアイマス動画の楽しみ。これからも作られていく様々な作品に期待が止まりません。
それでは、佳いアイマスライフを。