その美しさ 月の如し

アイドルマスター,ニコニコ動画

 今日も安アパートの窓から見える月が奇麗だ。

 というわけで衝動的に動画紹介を行ってみるんだぜ。






アイドルマスター 千早 月下祭


 ニコニコ動画に存在するあらゆる動画の中で私が一番好きな動画。
 私が1年半以上ニコマス民でいるのはこの動画による処が大きいです。

 さて、月は群雲に隠れてしまいましたので、こちらに集中していろいろと書いていきましょう。

1.『光の魔術師ダムP』

 

 特別な演出を行っているわけではないのに、とにかく目を奪われるこの映像。この独特の光処理は、問答無用で千早の美しさと格好良さを前面に押し出します。


 そして、最初から胃袋や肺腑までもと一緒にハートを鷲掴みにするこの演出

これぞ『光の魔術師』と謳われるダムPの真骨頂。椎名豪氏の作曲とベストマッチ。


 この「月光」をテーマにした詞は今井麻美さんの手によるもの。アイマスのライブで感じた高揚感が元だとか。ヨーロッパの民族音楽風の曲に乗ったその詞とこの美しすぎる映像は、視聴者に逡巡する暇を与えず動画の世界に引き込みます。

 今井さんの詞と椎名氏の曲は月下にて踊り狂うあらゆる存在の熱さと月の光の冷たさを見事に表現していますが、ダムPによる、通称「ダムブルー」と呼ばれる青色の処理と千早自身の輝きがその『熱』を殊更強く画面から放たせます。




 光る花と月。所々で美しさが際立つ演出。
 ひたすらに楽曲に合わせた、研ぎ澄まされた美しさを持つ映像がこのMADの魅力です。

2.そこに千早が「いる」

 このMADでは、アイドルマスターの魅力の一側面であるはずの「踊り」が強く意識的に排除されています。大きな動きは可能な限り省かれ、最小限の動きで表現を行っています。




表情も美しいよ。奇麗だよ千早。

 ご存知の通り、千早は「本当は『アイドル』ではなく『歌い手』でありたい』と強く願う少女。敢えてダンス部分を極力排除し、全く持って『アイドル』的ではない歌を唄うことでまさしく『歌手』・『歌姫』になったと言えるでしょう。






 
 圧倒的な、というより文字通り視聴者を圧倒するこの存在感……というか、本当にそこに「存在している」感。強烈な印象を持つ映像表現もさることながら「千早がこの曲をステージで歌う」というアイマスの文脈・背景を利用したことがこの「存在」感を生み出しています。これに並ぶ「存在」感はわかむらPの『SUPER MUSIC M@KER』を観るまでついぞ感じることはありませんでした。

 『月下祭』を唄っている千早は物凄く大きな存在に見えます。しかし本当の千早は、頑固で、ワガママで、人付き合いが苦手で、そのくせ寂しがりやで、歌バカで、唇に指が触れただけでも舞い上がってしまうような恥ずかしがりやさんで、プレゼントに指輪とか貰って興奮しちゃうちょっぴり痛い子で、子犬や仔パンダややよいのような小動物が大好きだったりする15歳の少女。身長162cm、体重41kg、胸囲72cmという細身に重過ぎるほどの『美』と『麗』が、そして周囲の期待が乗っかっていますが、それに押しつぶされかねない千早の弱っちい部分を知っているのは、そしてそんな千早を支えて上げられるのは我々プロデューサーだけ……という背景・文脈も、このどこか危うい存在感と美しさ感じさせるのに一役買っているのでしょう。


3.思考は千早色に染められる。最後で初めて我に返る。



 昂ぶっていく光と音、美しさが極まる千早。



 収束する映像と楽曲。

 そして、千早が唄い終わった瞬間に我に返り、「今までの映像と楽曲が美しかったこと」に初めて気づくのです。そしてハッと息を呑むのです。そう、そこで息を呑んで、自分がこの数瞬に息をする事を忘れていたことを思い出すのです。

 
 観る者に呼吸を忘れさせるほどの美しさを持つ映像と楽曲。これぞ私にとってのニコマスNo.1動画です。他の誰に否定されてもいい。ランキングで何位でもかまわない。私にとっての頂点動画です。

 今までに観たことのない方は是非、是非ともこの機会に一度観ていただきたい。

4.胸囲の歌唱力

 
 この動画の前身、『アイドルマスター 千早 月下祭偽PV ver2』は、私をアイマスMADに嵌らせた動画の一つです。こちらも超お薦め。

 また、千早の紹介動画の際には省略いたしましたが『月下祭』といえば魔汁Pのものもオススメ。


 あ、あと、リサーチPによると、この歌は一般人の方にも評価が高いようです。


 やっぱ名曲です。名曲+名MADです。




 以上、「長文でMAD紹介」シリーズ第3回でした。次は未定。(その前に動画作らないと……(笑))