今更わかむらP動画を語ってみるとか
少々遅ればせながら11万再生おめでとうございます!
アイドルマスター×らき☆すた - 雪歩 寝・逃・げでリセット! PV風R2
というわけでちょう今更だけど雪歩の『寝・逃・げでリセット!』バージョン2の自分なりの解説をしてみるよ。
1.詳しくはわかむらPのブログ見れ
雪歩 寝・逃・げでリセット! PV風R2 wakamura plex
■既に完成しているものを、敢えて破壊する
■目指したのは、アイドルとしての達観
とのこと。この作品の基本的な意図や背景はわかむらPがブログで解説されておられるのでまずはそっちを読めばいいよ!
読んだ?読んだね? じゃあもうちょっとこっちに付き合ってね。
2.「わたしなりにがんばってたし、これからもがんばります」
もう、のっけからとんでもない。
この時点で、「この動画はただ事ではない」こととその世界観を印象付けているわけですな。ブログを見なければ設定の細かい部分までは読み取れないけれども、『演出としてのメタ視線』を意識させている。
この薄く微笑んだ雪歩が可愛いんだまた。
で、バックダンサーが春香と律子。『女子高生』を意識させると共に、単に独りで踊るのではなくバックダンサーの存在感を示すことで「何か『観ている存在』のために踊っている(ビデオクリップやTVの撮影とか)」ことが示されるわけです。それは当然、冒頭のカメラが印象にあるからこそ生きてくる演出であるのですけど。
また、バックダンサーの春香と律子はわかむらPに曰く「特に単独で魅せ場のないバックダンサー」です。春香の『SUPER MUSIC M@KER』ではバックダンサーのみがクローズアップされるカットがありましたが、今回はそれがない。そのことが「雪歩メインで映像を撮ろうとしている、動画の中のカメラ達」(ややこしいな)を意識させることに繋がっています。
余談ですが、その『SUPER MUSIC M@KER』では、それぞれピンでもやっていけそうなほど存在感のあるバックダンサーを従えていることで前に立つ春香のビッグさが浮き彫りになっていましたが、今回も似たような印象を受けるのは、春香で『SUPER MUSIC M@KER』、律子で『依存症』というソロ動画が予め存在していて、それらの傑作で主役を張っていた二人を今度は雪歩が従えているからの様な気がします。
3.わかむらPにニコニコ動画が追いついた
前回の動画の、『屋上で風を感じている雪歩』のシーンでは、歌詞に合わせて光のレンズフレア表現をやりたかったそうですが、画質の所為でつぶれてしまったとか。
今回はバッチリ映っています。H.264バンザイ! あの人は、夢をかなえたんだ。
3.暴徒Pはもう一回踊るのか……? そしてぎょPは……?
基本的な振り付けは変更無し。しかし若干シンクロを合わせています。逆に「前回の動画の方がシンクロ合ってた」と言う人が多いのも面白いところ。実際は新作の方がシンクロ自体は合っています。でも、シンクロ合ってるかどうかという感覚さえも、慣れと思い入れ補正が働くのでしょう。
また、個人的に前作の白眉だと思っている『一枚画で表現』は今回は無し。全編ダンスなので『踊ってみた』はさらにやりやすくなったかも。
特にこの『机に腰掛ける雪歩』(恐らく『太陽のジェラシー』のステップを利用)や『屋上で髪が風にたなびく雪歩』(これも多分『ジェラシー』の手を交差させる寸前or交差させた直後の部分から。この動画の基本的な振り付けは『ジェラシー』から取っているはず)などの、「ダンス中の一瞬の画に別の意味を持たせる」という手法は千早の『Inside of mind』と同じで当時目を見張ったものですが、今回はそれがありません。前回の演出も決して「動画全部を切り抜けないから代替案として」というわけではなかったはずですが。時流に合わせたのかもしれませんね。
4.超技術&超演出
ちゃんとテープ残量が減っている
通称「サイバー女子トイレ」(笑)
光と影、そして陰。細部に神が宿っています。そういえば前作がUPされていた当時は違う衣装で踊っているだけで大騒ぎでしたね。765Comm@ndをはじめとするニコマス技術の集大成をさらっと出してくる。
レインボーゆきぽも滑らかに! 765Comm@ndバンザイ!
5.魅せたいことを的確に
サイバー女子トイレから再び学校に。今回は間奏の「怠慢なんて〜」の部分も挿入。曲にメリハリがつきました。個人的にこの間奏の部分が好きなので嬉しい。
体育館での演出も完全に違う形に。前回の動画ではこの「体育館に映像として映し出される『アイドルとしての萩原雪歩』」の部分が「女子高生やって、アイドルやって」の部分の帰結だったのですが、今回は体育館の画像の手前に重なることで
高校生時代を懐かしんで昔を演じる雪歩
を表現しているのではないかと。
ダンスを追加した部分が多い間奏〜後半では新作ダンスのカットも増え、カタルシス的な感覚を呼び覚まします。また、歌詞の内容と振り付け&表情がバッチリ合うんだこれが。逆に、追加部分以外のダンスは前作と基本同じであるのは、それだけ
自分の作った動画の中では珍しく不満点が後から見直しても1個もない。
からなのかも。
「女子高生」と「アイドル」が交錯しながらエンド。振り付けはシームレスに繋がっていて、「どちらかと言うとアイドルな女子高生、萩原雪歩」を印象付けています。
こうしてみると、技術力は高いものの、内容自体はそう複雑ではない。分かりやすく、楽しく、伝えたい部分を伝える。わかむらPの持つ表現力の高さが物を言っています。
6.やっぱわかむらPの動画は楽しい。
そういえば、あの『世界制服モララー』もわかむらPの作品なんですよね。
うっわ懐かしい。
この当時から最先端の動画編集技術で私達を楽しませてくれているわかむらP、これからの動画も是非期待したいです。
というのを
↓ でやりたかったんですけどね。流石にわかむら祭オンリーってのもどうかと思ったので(笑)
今回は雪歩の表情を見てもらいたかったのであまり語らなかった……というかあまりに『見せたい』部分が多くて語れなかった(笑)