『見える音楽』

 打ちっぱなしのコンクリートのハコにジャングルのように乱立させた観葉植物。

 

 薄暗い、というか1m以上離れた人間の顔は見えないような暗がりの中、ステージと、マイクと、ピアノを弾く男(もしかしたら女かもしれない)と、大きなベース(の一部)と、マイクから伸びたコードと、少女だけがライトアップされている。

 
 しかし僕が「見ている」のは具合の悪いイスと、木がむき出しの丸テーブル、そして手元のお酒と、向かいに座った一人の、或いは二人の、ともかく2人以下の、気心の知れた仲間のみ。


 

  思うに、BGMはBGMとして存在しているべきで、「BGMとして在る」という尊厳というものがある。

 この曲もそんな存在。僕達二人、ないし三人、聞こえてはいるけど聴いてはいない。少女のピンク色のロリ声に、或いは少女(?)の紫色の(いや、黒いかもしれない、もしかしたら紅いかも)エロ声に、思わずステージの方を見やる。けど、その可愛らしさ、そしてバストとヒップのサイズを確認したら、すぐにお酒ないし友との会話に集中する。そんな空間が、光景が見える。



 酒は出来るだけ軽く華やかなものがいい。ウィスキーならフォアローゼスやマッカランのような。あるいはダイキリ(フローズンダイキリがいい)やブルーハワイのようなカクテルでもいい。ビールならモルツを軽く冷やして。未成年君はラムコークでも飲んどけ。


 気心の知れた友とのお喋りに集中していてもいい。取り止めもない話題がいい。昨日テレビで観た映画の話や、テレビで紹介されていた(しかし自分の年収では決して乗ることのできない)車の話でも。友とグラスに向かって。



 少女たちは相変わらず可愛らしい声で歌っている、らしい。どの娘も美人、のようだ。音楽も素晴らしい、と思われる。でも、それよりも今は目の前のお酒とお喋りが大切に思える。



 そんな空間。



そんなステージを提供する@Clubnights。12/4開演でございます。

⇒大きいサイズ1024Chihaya.jpg 直


 来場の際は是非ともお酒のご用意を。そしてできることなら、チャットかtwitterを別の窓で開いて置いてください。


@Clubnights