私の「はじめてのアイマス動画」その3

 現在、「『はじめてのアイマス動画』アンケート」開催中です。皆さんどうかご協力下さい。
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 アイマス動画が、ただ単に『美少女が音楽に合わせて踊っているだけ』なのであれば、私はここまでアイマス動画に入れ込むこともなかっただろうし、ここまで多くの人がこれほど長くこのジャンルを愛することもきっと無かったでしょう。


 しかし、アイマス動画を作っている人の中には明らかに「分かっている人」がいた。そういう人たちがこういう動画を作っていた。




 衝撃的でした。彼女達が彼女達自身を謳っている。いや、当時の自分も、仮にもけっこうな期間オタクをやっていて『メタフィクション』だとか『第四の壁を破って自己言及』だとかは慣れていたつもりだったけど、それをこの映像と音楽のレベルでやってしまわれると全く抵抗ができなかった。


 当時のニコ動は、今とは違っていつまで存続できるかも分からないサイトでした。そこにアップされている動画も、権利者の一吹きで、運営の匙加減で、何かの間違いで電子の海の藻屑になるかも分からないデジタルの欠片達でした。『アイマス動画ブーム』ですらも、いつまで人々の話題に登り続けるかも分からない、気まぐれなネット民の迷い箸の前では明日にでも終焉を迎えるかも分からない、そんなある種の恐怖の中に存在していました。我々が彼女達を愛する気持ちですら、0と1で編まれたデータの塊に対して確かである保証もない。彼女達は、そんな不確かな、いつ削除されるかも分からない世界の中で踊っていました。

 いつまで彼女達の踊りに付き合えるか分からない、その儚さゆえに私は少しでも彼女達を強く愛そうと思いました。この動画はそのきっかけとなった作品。



 幸いなことにその後3年間、彼女達は、いくつかの荒波に揉まれながらも何とか踊り続けています。その幸運とどこかの誰かに対し感謝しつつ、今日も私はアイマス動画を観ています。


 同時期に作られていた『コンピューターシティ』も同じメッセージを持っていました。

 こうやって彼女達の不確かさそのものを何とかして形にしようとしていた人がいたからこそ、今日のアイマス動画隆盛があったような気がします。




 その後にUPされた約9万本の動画の中にもきっと貴方の「はじめてのアイマス動画」があるはず。
 是非とも、その動画とエピソードをお教え下さい。どうぞよろしくお願いします。
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