ニコマスにかけられた魔法

あさひなPの新作にゾクゾクっと来たので『宇多田マコト』を語らざるを得ない。


 早速【真ファンの聖地】タグが付いていますね。今後タグがどう推移していくかは分かりませんが、個人的には聖地タグに値する作品と思います。

 この曲『First Love』をリリースしたのはヒッキーが16歳の年のこと。ちょうど真と同じ年齢のときの曲なんですね。というか16歳でこの歌唱力……改めて彼女の凄さを感じずにいられません。 
宇多田ヒカル: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


 しかし、宇多田ヒカルはひとまず置いておいて、今回語りたいのはこちら

【宇多田マコト】

について。


 【宇多田ヒカル】【菊地真】【宇多田マコト】。まあそのまんまのネーミングなのですが、このタグに関連する動画がまた傑作ぞろいなのです。
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 宇多田ヒカルのボーカルと真は親和性が高いと言われており、宇多田ヒカルの、セクシーというかウェットというか、いや、むしろ彼女の歌声が持つ一番「美しい」部分が真に乗り移ったかのような印象を受けます。


 しかし、菊地真という子は「セクシー」とも「ウェット」とも、あるいは「美しい」ともかなり縁遠いアイドル。


 クールで『かっこいい』。そして、「せっくすぃ〜できゃ〜わい〜ぃ」のに憧れているところが『可愛い』。
 しかし、まったく「セクシー」でもないし、「美しい」という印象からも遠い。本来ドエロいはずの【エージェント夜を往く】も、真はひたすら格好良く歌いこなします。

ひたすらにかっこいいけど、どこかぎこちなくなるところも可愛い。

 そういった意味では、くぎゅうううでロリロリで甘甘な伊織の方がセクシーさとか『美』を感じさせるかも


 ただ、『宇多田マコト』系の作品は違います。「親和性が高い」はずなのに、いつもの真とは違う、凄く、『美』を纏った存在感がある。成人した真はこんな美人さんになっているんじゃないかなーっと思うのですが。


オクラ山ため蔵Pの『COLORS』。恐ろしいほどの美しさ。



 しかし、16歳の真は「格好良く、ときどき可愛い」アイドル。『宇多田マコト』系のMADは、本来、真の中で「かわいさ」以上に隠れているはずの「美しさ」を見出すという離れ業をやってのけているのです。
 「違和感がある」のではなく、「違った側面を楽しめる」。これぞニコマスの妙です。




守屋観七Pによる『traveling』。やはり美しさを前面に押し出したMAD。後半の歩きM@SによるPV再現は神。






traveling』は春祭典でitachiPがReProduce。とてつもない格好良さの中に『美しさ』が見え隠れ。
『COLORS』も秋祭典でやはりitachiPがReProduce。というか『COLORS』を聴いているとどうしても「兄〜(c)ムッツリだ〜♪ムッツ〜リスーケベー♪」が割り込んでくるので未来派先生は責任を取って単品を(ry



魔法をかけて

×「違和感」○「違った側面」という図式を受け容れられない人は結局のところ「キャラ改変うぜえ」「公式曲以外認めない」となるのでしょうけど、実際、ニコマス好き達は、本当に違和感無く『それ』を受け容れています。そうでもなきゃ、男性ボーカル曲に合わせて踊るアイドルなんて見ないさ。



 一つの魔法なのかもしれません。ダンスシンクロで、エフェクトで、「違和感」を「違った側面」にすりかえる。ある種の変身魔法。


 或いは、魔法をかけられたのは我々の方かもしれません。


『やよぴったん』に


あるいは未来派先生に


あるいはmmtsgzkwys氏に


 即ち、「このMAD見てニコマスにはまった」作品によってかけられた「アイドルが全く別の何かに見えることに疑問を抱かなくなる」魔法。



 実際に真や千早や律子のプロデュースをすると、Pは「この子の隠れた魅力も引き出したい」と考えることが多い。そう見ると、ニコマスPというのは随分腕のよい『魔法使い』なのかもしれませんね。